【新人保育士】元園長が教える!悩む人間関係の壁を乗り越える方法

先輩に嫌われるのが怖くて、うまく話せない…
人間関係が辛い…もう辞めたいかも…

新人保育士として働き始めたばかりの頃、人間関係に悩み、不安になるのは、決してあなただけではありません。
こんにちは!元保育園園長のわら先生です。
私は保育士として10年働いてきました。その内、園長経験は4年あります。園長として2つの012歳園を立ち上げ、運営した経験があります。
園長として、多くの新人保育士さんが人間関係や日々の業務に悩みながらも、一生懸命目標に向かって頑張る姿を見てきました。特に、挨拶の仕方、指導の受け止め方、保護者との関わり方などは、最初の辛さを感じやすいポイントかもしれません。
この記事では、、新人保育士さんが直面しがちな人間関係の壁と、それを乗り越えるための具体的な方法を、元園長の視点からアドバイスします。
新人保育士がぶつかる「人間関係」を中心とした壁と乗り越え方

多くの新人保育士さんが抱える悩み。
その中でも特に「人間関係」に関連する壁と、その乗り越え方を見ていきましょう。
壁1:先輩・同僚との距離感 ―「嫌われたくない」不安
先輩や同僚にどう接すれば良いか分からず、常に気を遣いすぎて疲れてしまう。「嫌われるのでは?」という不安から、自然なコミュニケーションが取れない。質問や相談も躊躇してしまう。
- 「あいさつ」は関係構築の第一歩
まずは、毎日笑顔で元気なあいさつを心がけましょう。これは基本ですが、非常に重要です。保護者へのあいさつも同様に、最初は緊張するかもしれませんが、明るく丁寧に行うことで安心感を与えられます。 - 完璧を求めない
最初から完璧な人間関係を築こうと気負いすぎないでください。少しずつ、あなたらしさを出しながら、誠実な態度で接することが大切です。 - 「嫌われるかも」の捉え方を変える
全員に好かれるのは難しいことです。「嫌われる」ことを過度に恐れるより、「丁寧にコミュニケーションを取ろう」という意識に切り替えましょう。あなたの真摯な姿勢は必ず伝わります。 - 相手を尊重する姿勢
先輩の経験や知識を尊重し、学ぶ姿勢を見せましょう。相手の良いところを見つけ、認め合うことも大切です。

子ども・保護者・職員に対して、真摯に対応していけば必ず信頼関係は作れます!

壁2:指導の受け止め方 ― 自分のための指導が辛い
先輩からの指導が厳しく感じられたり、注意されることが多くて落ち込んだりする。
「自分のため」と分かっていても、辛いと感じてしまう。
- 指導は成長の機会と捉える
まずは、指導はあなたへの期待の表れであると受け止めましょう。指摘された点は素直に聞き入れ、改善しようと努力する姿勢が重要です。 - 感謝と前向きな返事を
「ありがとうございます。勉強になります」「次から気をつけます」など、感謝の気持ちと前向きな返事を心がけましょう。 - 分からないことは確認する
指導内容が不明確な場合や、指導マニュアルと違う場合は、「恐れ入ります、〇〇について確認させていただけますか?」と具体的に質問しましょう。 - 理不尽な指導や「いじめ」だと感じたら
明らかに人格否定や感情的な叱責、無視などのいじめに該当する行為があれば、一人で抱え込まず、信頼できる上司(主任や園長)や、外部の相談窓口に必ず相談してください。

指導する立場の意見を言うと、意見する側もかなり気をつかって指導しています。
言い過ぎて、落ち込まないだろうか…
○○ができていればもっと伸びるのに…
といろいろ考えた上で、指導されていることの方がほとんどです。
あなたのことを考えた上での指導だと思うと少し気が楽になるかもしれません!
壁3:業務と役割への戸惑い ― 責任の重さと業務量
初めて担任を任されたり、012歳児クラスの担当になったりして、責任の重さや専門的なケアへの不安を感じる。保育以外の雑務も多く、戸惑う。
- 役割と業務内容を理解する
まずは自分の役割と、日々の業務内容を正確に把握しましょう。上司・先輩からの指示をよく確認します。 - 年齢別の専門性を学ぶ:
012歳児担当など、特定の年齢を受け持つ場合は、その発達段階に応じた専門知識や関わり方を学ぶ必要があります。園内研修や書籍、信頼できる情報源を活用しましょう。 - 小さな「目標」を設定しクリアする
日々の業務の中で、「今日は〇〇を時間内に終わらせる」「△△ちゃんに丁寧に関わる」など、具体的な目標を設定し、達成感を積み重ねることが自信に繋がります。 - チームで協力する意識
保育はチームワークです。一人で抱え込まず、同じクラスの職員や他の職員と協力し、情報を共有しながら進めましょう。

保育士は責任の重い、大変な仕事です。
だからこそ、ひとつひとつできることを増やしていきましょう。
大丈夫、最初から完璧な人はいませんよ!
壁4:保護者との関係構築 ― 信頼を得るために
経験が浅いため、保護者からの信頼を得られるか不安になる。保護者へあいさつはできても、日々の連絡や相談への対応に自信が持てない。クレーム対応などもプレッシャーに感じる。
- 丁寧な「あいさつ」と「報告」
毎日の送迎時の丁寧なあいさつはもちろん、子どものその日の様子(良かったこと、少し気になったことなど)を具体的に伝えることが信頼の基本です。 - 誠実な姿勢
保護者の話に丁寧に耳を傾け、分からないことや判断できないことは、曖昧にせず「確認して、改めてご連絡します」と誠実に対応しましょう。 - 先輩の対応を参考にする
先輩保育士がどのように保護者とコミュニケーションを取っているか、よく観察し、参考にしましょう。 - 園としての方針を確認
保護者対応については、園としての方針があるはずです。困ったときは必ず先輩や上司に相談し、園として一貫した対応をとることが重要です。

どんなささいなことでもいいので、子どもが園で今日していたことをお伝えしてあげましょう!
保護者の方は、なにより自分のお子さんのことを気にしています。園でどんな風に遊べているのだろうか…
そういった気持ちに寄り添ってあげるために、連絡することはとても大切です!
壁5:「辛い」「辞めたい」気持ちと将来への不安 ― 給料・年収も気になる
日々の辛さや人間関係のストレスから、「もう辞めたい」という気持ちが強くなる。仕事量に対して給料や年収が見合わないと感じ、将来への不安を覚える。
- 「辞めたい」気持ちと向き合う
なぜ辞めたいのか、具体的な理由を書き出してみましょう。一時的な感情なのか、職場環境に根本的な問題があるのかを冷静に分析することが大切です。 - 心身の休息を確保する
疲れているとネガティブになりがちです。意識的に休息を取り、リフレッシュする時間を作りましょう。 - 相談できる相手を見つける
同期、信頼できる先輩、友人、家族など、安心して話せる相手に悩みを打ち明けるだけでも気持ちが楽になります。 - 長期的な視点を持つ
新人のうちは給料や年収が低いと感じるかもしれませんが、経験を積み、スキルアップすることでキャリアが開ける可能性もあります。目の前の辛さだけでなく、長期的な目標を持つことも大切です。ただし、心身を壊してまで続ける必要はありません。

私の経験上、子どもとの関わり以外の部分で辛くなって、辞めたいと思う方が、ほとんどだった印象があります。
子どもたちと関わる楽しさを思い出して、一歩踏みとどまることもできるかもしれません!
それでも難しければ、ムリをしない状況で働けるように考えてみましょう!
まとめ:一人で悩まず、前向きな一歩を

新人保育士さんが人間関係で悩み、「嫌われるのが怖い」「辛い」「辞めたい」と感じるのは、決して珍しいことではありません。大切なのは、その悩みを一人で抱え込まず、あいさつなどの基本を大切にしながら、前向きに目標を設定し、分からないことは素直に聞き、指導を成長の糧として受け止めていく姿勢です。
園の指導マニュアルや保育所保育指針などを参考にしたり、信頼できる先輩に相談したりしながら、一歩ずつ壁を乗り越えていきましょう。もし、どうしても環境が改善されない深刻な状況であれば、我慢せずに園長や外部機関に相談してください。
あなたが辛さを乗り越え、保育士として自信を持って働けるようになることを、元園長として心から応援しています。