元園長が教える!新人保育士の保護者対応がスムーズになる5つの方法
新人保育士さん、こんにちは! わら先生です。
「今日の保育、これでよかったのかな…」「保護者の方との連携、もっとスムーズにしたい…」そんな風に悩むことはありませんか?
このブログでは、保育士歴10年(012歳園の園長経験4年)の私が、現場で直面するリアルな課題に焦点を当て、明日からの保育が少しでも楽になるような情報や考え方を発信しています。

お迎えにきた保護者の方に何を話したらいいんだろう……
いつも困っちゃうんだよなぁ

新人保育士の間は、保護者対応に不安になることありますよね
でも、この記事を読んでもらえれば大丈夫! 保護者対応がグッと楽になる、方法をお知らせします。
保育の仕事は本当にやりがいがありますが、特に新人時代は、子どもとの関わり方だけでなく、「保護者の方とどう接したらいいんだろう?」という悩みが尽きないですよね。
緊張してうまく話せなかったり、良かれと思って伝えたことが意図せず相手を不快にさせてしまったり…。
私も新人時代は、保護者対応で冷や汗をかいた経験がたくさんあります。
でも、安心してください。
保護者対応は、ちょっとした「方法」を知るだけで、ぐっとスムーズになります。
そして、その秘訣は、難しい理論やテクニックではありません。
この記事では、私が園長として多くの保護者の方と接する中で気づいた「保護者が本当に求めていること」と、それを踏まえた「スムーズなコミュニケーションの5つの方法」を、具体的なエピソードも交えながらお伝えします。
保護者対応、なぜ難しい? 新人保育士が陥りやすいこと

まず、なぜ保護者対応が難しく感じてしまうのか、少し考えてみましょう。
- 経験不足で自信がない
子どものこと、保育のことをまだ十分に理解できていないと感じ、保護者の前で話すことに自信が持てない。 - 「何をどこまで話すべきか」の判断が難しい
良いことも悪いことも、どこまで具体的に伝えていいのか迷ってしまう。 - 緊張で言葉が出てこない
伝えたいことがあるのに、保護者を前にすると頭が真っ白になってしまう。 - 「先生」としてのプレッシャー
新人でも「先生」と呼ばれるため、しっかりしなきゃ、完璧でいなきゃ、と思いすぎてしまう。
これらの気持ち、すごくよく分かります。でも、大丈夫。少し視点を変えるだけで、保護者対応への苦手意識は減らせます。
【園長は見ていた!】保護者が一番知りたいのは「わが子の具体的な姿」

私が園長として、日々たくさんの保護者の方とお話しする中で、痛感したことがあります。それは、保護者の方が何よりも知りたがっているのは、「集団生活の中での、わが子の具体的な姿」だということです。
降園時、保護者の方が「先生、うちの子、今日どうでしたか?」と尋ねる時。
その言葉の裏には、
「友達と仲良く遊べたかな?」
「給食はちゃんと食べたかな?」
「何か困ったことはなかったかな?」
「園でどんな表情で過ごしているんだろう?」
といった、たくさんの想いが詰まっています。
もちろん、「今日も元気に過ごしましたよ」という一言も大切ですが、それだけでは保護者の「知りたい」気持ちはなかなか満たされません。
例えば、
「今日、〇〇ちゃん、ブロック遊びで△△ちゃんと一緒に、こんなに大きな車を作って見せに来てくれたんですよ!すごく得意気な顔をしていて、可愛かったです。」
「〇〇くん、苦手なピーマン、今日は一口だけ頑張って食べられました!『先生、食べたよ!』って教えてくれて、嬉しそうでした。」
このように、ほんの些細なことでも良いので、具体的なエピソードを伝えること。
これが、保護者の心をぐっと掴み、安心感と信頼感に繋がる第一歩なのです。
「うちの子のこと、ちゃんと見てくれているんだな」と感じてもらえることが、何より大切なんですね。
保護者が求めているのは「わが子への」個別具体的な関わり

もう一つ、園長として強く感じたことがあります。
それは、保護者の方は、一般的な育児論や発達段階の話よりも、「目の前にいるわが子に対して、どう関わっていけば良いのか」という個別具体的なアドバイスや対応策を求めている、ということです。
例えば、イヤイヤ期のお子さんを持つ保護者の方に、教科書通りに「イヤイヤ期は自我の芽生えで、成長の証なんですよ」とお伝えしても、「それは分かっているけど、じゃあ、うちの子のこの癇癪にどう対応したらいいの?」という反応が返ってくることが少なくありませんでした。
育児書に書いてあるような一般的な理論や、どこかの研究で証明されたことよりも、「うちの子の場合はどうなのか」「園ではどう対応してくれているのか」「家ではどうすればいいのか」。保護者の方が本当に知りたいのは、そこなのです。
正論を伝えることよりも、
まずは保護者の気持ちに「共感」し、その上で、「園ではこういう理由で、〇〇ちゃんにはこのように関わっています。
ご家庭でも、もしよろしければ△△を試してみてはいかがでしょうか?」といった、個別具体的な提案をしていくこと。
これが、保護者との信頼関係を築く上で、非常に重要だと実感しています。
元園長わら先生が教える!保護者対応がスムーズになる5つの方法

では、これらの「保護者が求めていること」を踏まえて、新人保育士さんが今日から実践できる「円滑の秘訣」を5つご紹介します。
降園時など、短い時間でも良いので、その日のポジティブなエピソード(できたこと、楽しんでいたこと、可愛らしい仕草など)を具体的に伝えましょう。
「今日は〇〇ができました!」だけでなく、「どんな風に」できたのか、「その時どんな表情だったか」などを添えると、より情景が浮かびます。
日々の観察記録や連絡帳を活用しましょう。
保護者から話しかけられた時、特に心配事や相談を受けた時は、まず相手の話を最後までじっくり聴きましょう。
「そうなんですね」「毎日大変ですよね」「ご心配ですよね」など、共感の言葉を添えることを忘れずに。
すぐにアドバイスしたり、園の方針を説明したりするのではなく、まずは保護者の気持ちを受け止めることが信頼の第一歩です。
子どもの課題について話す際や、保護者から相談を受けた際は、「一般的には~」という話だけでなく、「園では〇〇という理由で、△△のように関わっています」と園での具体的な対応を伝えましょう。
その上で、「もしご家庭で試せそうでしたら、□□という方法もありますよ」のように、家庭でできる具体的なアクションを提案できると、保護者はより安心し、協力しやすくなります。
基本的には、子どもの良い面や成長に焦点を当てて伝えましょう。
ただし、心配な点や配慮が必要な点を伝えなければならない時もあります。
その際は、具体的な事実(いつ、どこで、何があったか)を伝え、それに対して園としてどう対応しているか、今後どうしていくかを誠実に伝えましょう。
感情的にならず、客観的な事実を伝えることが大切です。
これは鉄則です!保護者からの質問や要望に対し、一人で判断できないこと、分からないことは、絶対にその場で安易に答えないこと。
「申し訳ありません、確認して改めてお伝えします」と伝え、必ず先輩や主任、園長に報告し、指示を仰ぎましょう。
チームで対応する姿勢を見せることが、結果的に保護者の安心と園への信頼に繋がります。
園長としても、すぐに相談してくれる新人さんは本当に心強い存在でした。

まとめ:焦らず、誠実に。保護者との信頼関係を築こう
新人保育士の皆さん、保護者対応は、最初から完璧にできる人はいません。たくさんの経験を通して、少しずつ上手になっていくものです。
今回お伝えした秘訣の中で、一番大切なのは、
「子どもの健やかな成長を願う気持ちは、保護者も保育士も同じ」という視点を持ち、誠実な姿勢で向き合うことです。
保護者が知りたい「わが子の具体的な姿」を伝え、一般的な理論だけでなく「個別具体的な関わり」を意識し、そして迷ったら必ず相談する。
今日からできることを、一つずつ試してみてください。
あなたの真摯な姿勢は、必ず保護者の方に伝わります。
焦らず、あなたのペースで、保護者の方々と素敵な信頼関係を築いていってくださいね。
応援しています!
- 日々の「小さな報告」で具体性を伝える
- まず「聴く」姿勢で共感を示す
- 「園での様子」と「家庭への提案」をセットで具体的に
- 言葉選びはポジティブに、でも誠実に
- 迷ったら、必ず「報告・連絡・相談」!