【新人保育士】仕事で落ち込んだ時に試したい、気持ちを切り替える3つのヒント
はじめに:新人時代の「落ち込み」は成長のサイン
新人保育士さん、こんにちは! わら先生です。
このブログでは、保育士歴10年(012歳園の園長経験4年)の私が、明日からの保育が少しでも楽になるような情報や考え方を発信しています。

また先輩にきつく注意されて、へこむなぁ……
私って、保育士向いていないのかも……

新人保育士として働き始め、毎日が新しいことの連続の中、必死にがんばっているのに、うまくいかなくて落ち込んでしまうことありますよね。
そんな時、気持ちが沈んでしまうのは、決してあなただけではありませんよ。
私も新人時代、子どもの名前を間違えてしまったり、活動の準備が間に合わなかったり、小さな失敗を繰り返しては「自分はダメだな…」と落ち込んでいました。
園長になってからも、新人の先生が一人で悩み、涙を浮かべている姿を見ると、当時の自分を思い出し、胸が締め付けられる思いがしたものです。
でも、忘れないでください。
その「落ち込み」は、あなたが真剣に仕事に向き合い、成長しようとしているからこそ生まれる感情なのです。
問題は、その落ち込んだ気持ちをどう乗り越えるか。
引きずってしまうと、仕事へのモチベーションが下がり、さらなるミスを招く悪循環に陥りかねません。
そこで今回は、元園長としてたくさんの新人さんと関わってきた経験から、落ち込んだ気持ちを上手にリセットし、前向きなエネルギーに変えるための具体的なヒントを3つご紹介します。
ヒント1:「今の気持ち」を客観的に見つめてみる

落ち込んでいる時って、頭の中がモヤモヤして、「とにかく辛い」「もうダメだ」と感情に飲み込まれがちです。
そんな時、まず試してほしいのが、自分の感情を少し離れたところから客観的に見つめてみることです。
具体的な方法を2つ紹介します。
①紙に感情を書き出してみる
- 「何があって(事実)」
- 「どう感じたか(感情)」
- 「なぜそう感じたのか(理由)」
- 「次はどうしたいか(対策・希望)」
上記に挙げた点を思いつくままに書き出してみましょう。
「先輩に〇〇と言われて悲しかった。もっとうまくやりたかったのに…」など、正直な気持ちを吐き出すだけでも、頭の中が整理されてスッキリします。
園長時代、悩んでいる新人さんには、まず落ち着ける場所で「何があったか、ゆっくりでいいから話してみて」と、紙に書き出すことを勧めることもありました。
紙に感情を書くことで、感情と事実を分けて考えやすくなります。
②信頼できる人に話す
同期、年の近い先輩、学生時代の友人、家族など、あなたが安心して話せる相手に聞いてもらいましょう。
アドバイスを求めるというより、「ただ聞いてもらう」だけでも気持ちが楽になります。
「うんうん、そうだったんだね」と共感してもらえるだけで、心が軽くなる経験は誰にでもあるはずです。
ただし、職場の愚痴を言う相手や場所は慎重に選びましょう。
私の園長時代の経験から大切なことをお伝えさせてください。
職場で人間関係がこじれてしまうケースを見てみると、そのきっかけが実は『愚痴』だった、ということが本当に少なくありませんでした。
もちろん、大変な時に誰かに話を聞いてほしい気持ちは痛いほど分かります。
ただ、特に同じ職場で働く人に話した場合、言葉が少しずつ違うニュアンスで伝わったり、一部分だけが切り取られてしまったりして、思わぬ誤解やトラブルに発展してしまうことがあるのです。
ですから、ネガティブな話をする相手は、少し慎重に選ぶことをお勧めします。
ポイントは、「自分は今、〇〇で落ち込んでいるんだな」と、自分の状態を冷静に認識すること。それだけで、感情の渦から少し抜け出すことができます。

ヒント2:「できなかったこと」より「できたこと」に目を向ける

落ち込んでいる時は、どうしても「できなかったこと」「失敗したこと」ばかりに目が行きがちです。
でも、どんな一日にも、必ず「できたこと」「よかったこと」があるはずです。
具体的に2つの方法を紹介します。
①一日の終わりに「3つ」のできたこと探し
- どんな些細なことでもOKです。
「子どもと笑顔で挨拶できた」「〇〇ちゃんの着替えを手伝えた」「連絡帳を時間内に書き終えた」など、今日一日で自分ができたこと、頑張ったことを3つ見つけて、心の中で自分を褒めてあげましょう。
難しければ、1つでも構いません。 - 園長時代、新人さんの日誌や連絡帳を読む際には、反省点だけでなく、必ず「ここが良かったね!」「子どもたちがこんなに楽しそうな表情をしているのは、〇〇先生のおかげだね」と、具体的にできたことを伝えるように意識していました。
人は、できなかったことよりも、できたことを認められる方が、次への意欲が湧いてくるものです。
この視点は、子どもたちと接する際にも非常に重要です。人は短所に目が行きがちですが、意識して子どもたちの長所や『できていること』に注目し、それをしっかりと認めてあげましょう。その積み重ねが、子どもの健やかな心の成長を支えるのです。
②子どもの笑顔を思い出す
保育士にとって、子どもの笑顔は何よりのエネルギー源です。
今日、あなたと関わって笑ってくれた子どもの顔を思い出してみてください。
「あの子が笑ってくれたから、明日も頑張ろう」そんな風に思える瞬間が、きっとあるはずです。
失敗や反省はもちろん大切ですが、そればかりに囚われていると、自己肯定感がどんどん下がってしまいます。
「これもできた」「あれもできた」と、自分の頑張りを認めてあげる習慣をつけることで、落ち込んだ気持ちから立ち直る力が強くなります。
ヒント3:意識的に「保育から離れる」時間を作る

新人時代は特に、「もっと頑張らなきゃ」「早く仕事を覚えなきゃ」と、プライベートの時間も仕事のことで頭がいっぱいになりがちです。
でも、心と体をしっかり休ませ、リフレッシュすることも、良い仕事をするためには不可欠です。
①「好きなこと」で気分転換
仕事が終わったら、意識的に保育から離れましょう。
好きな音楽を聴く、美味しいものを食べる、好きなドラマを見る、友人と電話する、お風呂にゆっくり浸かる、軽い運動をするなど、あなたが「楽しい」「心地よい」と感じることで、気分転換を図りましょう。
②質の高い睡眠をとる
- 睡眠不足は、ネガティブ思考を増幅させます。
寝る前はスマホを見るのを控え、リラックスできる環境を整えて、しっかり睡眠時間を確保しましょう。
心身の疲れを取ることが、気持ちを切り替える土台になります。 - 園長時代、明らかに疲れている様子の新人さんには、「疲れている時に無理しても、いい保育はできないよ。しっかり休むことも大切な仕事だよ」と声をかけるようにしていました。オンとオフの切り替えは、長く仕事を続けていく上でとても重要です。
「休むことに罪悪感を感じる…」という真面目な新人さんもいますが、リフレッシュして心に余裕が生まれれば、また新しい気持ちで子どもたちと向き合えます。
意識的に仕事から離れる時間を作ることが、結果的に仕事の質を高めることにも繋がるのです。
まとめ:落ち込む自分も受け入れて、一歩ずつ前へ

新人保育士さんが仕事で落ち込むのは、ごく自然なことです。
大切なのは、その気持ちにどう向き合い、どう乗り越えていくか。
- 「今の気持ち」を客観的に見つめてみる
- 「できなかったこと」より「できたこと」に目を向ける
- 意識的に「保育から離れる」時間を作る
今回紹介したヒントをぜひ試してみてください。
すぐに完璧にできなくても大丈夫。
自分に合った気持ちの切り替え方を見つけながら、焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。
そして、もし一人で抱えきれないほど辛いと感じたら、必ず周りの先輩や園長先生に相談してくださいね。
あなたは一人ではありません。
元園長として、そして保育士の先輩として、あなたのことを心から応援しています!